『「きぼう」のつくりかた 国際宇宙ステーションのプロジェクトマネジメント』の個人的ざっくりまとめ

p.118 『ジーンクランツ10か条』

アポロ一三号のフライトディレクターであるジーン・クランツは
自らの経験を元に一〇か条の教訓を残しており、
それは宇宙飛行士をはじめJAXA職員の原点ともなっている。

1. 先を見越して積極的に動く (Be Proactive)
2. 自分の担当は自分で責任を持つ (Take Responsibility)
3. やるときは全力で手を抜かない (Play Flat-out)
4. 分からないことはその場で必ず質問し確認する (Ask Question)
5. 考えられることはすべて試せ (Test and Validate All Assumptions)
6. 重要なことはすべて書き残す (Write it down)
7. ミスは隠さない (Don't hide mistake)
8. システムを全部掌握する (Know your system thoroughly)
9. 次ぎにくるものを常に意識する (Think ahead)
10. チームワークを尊重し、信頼感を持つ (Respect your Teammates)

 

p.132  『NASAと実践主義(プラグマティズム)』

例えば「ボルトの構造強度をデータで示すこと」
とのNASAの要求に対して、
JAXAから「すでに宇宙に打ち上がった種々の人工衛星
数多くの実績があり十分な強度がある」
と書面に定性的な状況データをたくさん添付して提出したことがあった。
NASAが要求しているのは、定量的な試験データで、
技術的に構造安全余裕が計算できるものでなければだめだ。
JAXAは、安全要求が何のためにどう評価しているのか分かっていない。」
(中略)
安全審査は、第三者が見ても明確にわかる技術データを証拠として提出し、
三者が安全を確認する米国流儀の実践主義(プラグマティズム)に基づいて行われた。
そのため、試験したデータは信用され、
実際に宇宙で運用している事実があると、
さらに信用が増すことになった。

 

 p.93 『目的の明確化と構想計画の策定』

大型プロジェクトの遂行とは、端的に言えば、
いくつかの戦略目標を決めて、
その目標をどのように達成するかのシナリオを作成し、
さらにそのシナリオを複数のプロジェクトに展開し、
戦略を具体的な活動(プロジェクト)の集合として
企画、実行するというプロセスである。

 

 p.92 『アポロ計画が産んだ「システムエンジニアリング」と「プロジェクトマネジメント」

宇宙開発のような大型プロジェクトを遂行する上で重要なポイントは四つ。
「構想計画」「システムエンジニアリング」「プロジェクトマネジメント」「PDCAサイクル」。
第一部でも述べたように、
これらの多くはアポロ計画とそれに続くプロジェクトにおいて確立されたものである。

 

p.5 『アポロ計画

アポロ計画の成果はまず大型事業を推進してゆく
システムエンジニアリングとプログラムマネジメントとよばれる
プロジェクト管理手法が集大成されたことであり、
その後のビジネスのあらゆる分野
(IT、プラント建設、鉄道、船舶・航空機、安全保障、医療分野等)で
この手法が活用され効果をあげている。